mumokuteki マルシェ vol.14 レポート
記事公開日:2019.06.22
「梅雨のとき」と名付けたmumokuteki marche vol.14は 九州や東京が梅雨入りした中、京都はまだながら雨予報の日曜に開催となりました。
新鮮なお野菜やフルーツが多くならび、曇天にもかかわらず朝から多くの方で賑わいました。
オーガニックで野菜を作る人たちはかなり増えましたよね。
それが東京に出荷されていくよりは京都の人に届けたい生産者さん、仕入れたい八百屋さん、食べたい我々がいる。そのために丹後〜京都市内までの生産者さんから集荷し、市内に届けるインフラを整えたのが彼ら。ありそうでなかった痒いところに手を届かせてくれています。
野菜はもちろん、その隅に無造作に置かれていた「Tell Tale Bag」が思いがけずかなり好評だったよう。使用済みのヨットの帆でつくられてます。薄くて軽くて丈夫でお洒落で雨にも強く同じ柄が1つとない。
会場には、買った野菜をそのbagに入れてもち帰る光景を少なくなくみました。
色とりどりの果物も多く並ぶ中、国産のグレープフルーツを発見、めずらしい。
農薬のかかってない証拠のような黒点もついてて、変なテカりもなく安心。
元は「使い捨て時代を考える会」が母体。京都でもっとも早い時期にオーガニックな食品を扱いだしたお店です。
色、形、大きさな色とりどりのビーツを中心にずらっと並びました。
自然農栽培で、さらに言うとその中でもレベルが高い。種も原種を使い、珍しい野菜を多種類育てておられます。
そのビーツを目当てに来られるお客さんも多数おられました。
中にアーティチョークの原生種があり、形がとても美しく、食べるものながら食べるよりも鑑賞用にちょっと欲しくなります。
なんと美味しそうなサバサンド!ふんわりではなくぎちぎちに入ったレタスは長野から、鮮やかな赤色は鹿児島の紅くるり大根と淡路島の玉ねぎのピクルス、そして島根の鯖。
全国各地の農家さんと契約し、有機、無農薬、減農薬野菜を生産者が納得のいく鮮度の良いままの状態で提供されている八百屋さんでもあります。それらのいい素材をより美しい食事に昇華し、いただくまでのトータルで魅せられました。
実際に海の向こうの産地を訪れ、農家さんと一緒に品質向上に取り組んできた豆で丁寧に淹れてもらう。豆も販売してました。
毎日飲むからやはり少しでも生産者の顔が見えるものがいいです。ストーリーの見えるコーヒーは自ずと大切に味わって飲むことになります。
淹れていただいたほうじ茶の香ばしさと味の濃さに思わずうっとり。
聞けば日本茶は茶葉の種類+温度だと言う。湯の温度が低ければ甘みが、高けれは苦味が立つらしい。しかし、家で温度を測って淹れる人は希。販売していたティーバッグは、どこでも誰でも美味しく飲めるようにと、茶師が100℃のお湯で淹れても甘みもしっかり出る、絶妙な茶葉の組み合わせにしてくれているそうです。
野菜と豆を中心にプレートにいろんな味、色が盛りだくさん。
南インドのスパイスカレーのミールでおなじみですが、今日はまたお店ではたべられないお食事がいただけました。
やさしいごはんでしっかりはらごしらえ。
コオロギでできたクリケットバー。
動物性タンパク質でありながら、食物繊維・オメガ3・鉄分・ビタミンが豊富とのこと。含まれるキチン質という食物繊維は、他の食物繊維に比べ腸内の善玉菌を5倍増加させるという。
コオロギ??と一瞬ひるむが、きになる。そして世界はその方向に向いているのもうっすら知っている。
昆虫を食べる国もあるが、まだゲテモノ感がぬぐえずにいる方も少なくないかと思います。
しかし、きな粉を使ったお菓子のような味は全くコオロギを感じませんでした。
発展途上国の食糧難や、家畜を増やすために木が伐採されたり飼料の問題なども多くある中、未来に必要となるタンパク質などの栄養源をどのように確保するかという課題。海外からの輸入した商品はちらほら出てきている中、それとは違い自社で作り、味の調整なども研究を重ね、企業にノウハウを提供したりと発展途上国の為に動き出しているという。そんな地球規模で考え、可能生を秘める企業が京都にあるんです。
仕込みに京都オリジナルブランドの酒米 “京の輝き” を使用した『久多日和』というどぶろく。
今回どぶろくでの出店ですが、どぶろくだけにあらず。
どぶろくは久多の自然の営みのなかの一つのピース。なんと京都で民泊を始めた第一号がここのご主人。先見の明を持って、久多で生きて「農家民宿」や「いなか塾」など久多にしかできないこと全てで生活=仕事とされている。どぶろくとその周囲にあるすべてが気になりました。
ビーガンでこしらえるパンやお菓子はもう昼過ぎにこの状態。
オーガニックのお店が多く、そのレベルの高いことでも知られる和知町から。
こんな笑顔でにこにこ話してくださる店主の作るパンもまた大人気です。
沢山の種類のハチミツがずらっと並びました。
ご自分でも養蜂をされてるんです。
中でも「野ばら」のハチミツは実はとても貴重なんですよと教えてくださいました。
はにかんだ笑顔にすいよせられていただいたおむすびもまた全てが丁寧なもの。
噛むほどに味がでる5分づき米の旨味と、土鍋炊きゆえの芯の少し残る炊き加減がちょうどいい塩梅。しっかりした海苔とくるまれた竹の皮の風味もついてとても薫り高い。
なんて洒落た食事やケーキ!見た目でまず感動。ビーガン&小麦も使わずにケーキだけでも8種類。甘みは白味噌とわずかなてんさい糖。小麦の代わりにおからや豆腐、ココナッツを。そしてスパイスで味に深みがでてるよう。1ついただいた満腹感に驚きます。
そして、CBD OILというものがひっそりと何の説明もなく置かれていました。知ってる方が食いついておられ、その説明を一緒に聞いてとても興味をもちました。
体も心も食べ物でつくられるからこそ、良いものを作り、食べ、日々のモチベーションも自分で作っているという店主の言葉の説得力たるや。
子育てにより大好きな絵が描けなくなり、鬱と診断されてから 作業療法としてアクセサリーを作り始めたという店主。ご主人も一緒にわいわいとお店番。
砂浜に漂着した陶磁器のカケラで創られたピアスなどのアクセサリーの、淡いグリーンやブルーに心惹かれました。そこに金がささやかにあしらわれています。1つとして同いじ形のものがないことがまたピアス選びを真剣にさせます。
本物の花をつかったアクセサリーたちもまた然り。ちょうどこの時期の紫陽花もありました。
「あなたの体は9割が細菌」という本の話を教えてもらった。良い菌と共存すべく、腸内環境を良くする為にも非加熱で濾過されえてないハチミツやココナッツオイルなどからスキンケアまでが並んでいます。
お子さんのアトピーを治すためにいろいろ探し求めて今に至るご主人のお話をたくさん伺った。すべては書ききれないが、何かを省略しても結局どこかにその分のツケがまわってくる。なにかにつけ、合理化はあまり合理的ではないということを再確認さてもらいました。
美山で発酵させているお味噌や梅干し、それと一緒に置かれていた器。
その器はmumokutekiファームで育ったお米の籾殻を元にした釉薬と、微生物がまだ生きている土をこねてつくられたもの。生きてると言っても焼いたら死ぬでしょ?と思ったらそうではないとのこと!微生物が生きている器に盛られた料理は味がちがうとのこと!そんなバカな!と思わず口をついてでますが、本当です。
「丁寧」、「2つとない」そして「人の繋がり」、「思い」それらのキーワードを強く感じました。
そして「細菌」も!
マルシェでカタチのあるものを販売しつつ、実はそこは入口。
その先にあるいろんなことを知るきっかけになったり、いろんな人に会えることも表と同じくらい大きな裏テーマです。
マルシェも終わろうと言う時間に激しい雷雨がやってきました。
この時間まで空がもってよかったです。
次回は8月17日(土)、夏真っ盛りに開催いたします。
ぜひお立ち寄りください。
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